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室内・屋外犬の健康維持のために注意したいポイント

見つめる犬

最近は室内で犬を飼う人が増えていますが「番犬として屋外で飼う」という人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。室内・屋外のどちらで飼う方がいいとは一概には言えませんが、いくつかの注意点があります。大切な犬が健康で長生きできるように、それぞれの飼い方で気を付けたいポイントを知っておきましょう。

屋外で飼うときの注意点

メリット以上に健康管理がしづらい部分がある

犬小屋を置き、犬を屋外で飼うというのは、日本に昔からあるスタイルです。犬にとっては、外でのびのび過ごせるというメリットがあり、人間側からしても番犬としての役割を期待できます。そのため現在でも、外で飼うという人は多くいます。ただ、こうしたメリットがある反面、健康管理がしづらくなるというデメリットがあります。

細かい観察がしづらい

屋外で犬を飼う場合、犬は一日の大半を外で過ごすことになり、飼い主と触れ合う時間も限られます。コミュニケーションを取る頻度が少なければ、その分「いつも通り」と「いつもと違う」という、ちょっとした変化に気づきにくくなります。そのため、早期発見できていれば問題なかった病気が、手遅れに近い状態になる危険が生じます。

知らず知らずになりやすい病気とは

犬がかかりやすい病気として、具体的には次のようなものが考えられます。

  • 皮膚炎、湿疹
  • 外耳炎
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 小さなイボ
  • 口臭

どの症状も、家の中であれば自然と目に入ることも多いものですが、外で飼っていると発見が遅れてしまう可能性が高くなります。これ以外にも、ちょっとしたケガをしていることに気が付かず化膿してしまった、というケースもよくあります。

屋外だからこそ起こりやすいトラブル

病気以外にも、屋外という環境が引き起こす次のようなトラブルがあります。

  • 庭にまかれた肥料や落ちているもの、植えられている植物の誤食
  • 脱走やそれに伴う通行人とのトラブル

誤食にはさまざまなケースが考えられます。もし釘やペンキなどが落ちていた場合、好奇心が強い犬などは、口にくわえて飲み込んでしまう可能性があります。また、庭で飼われる場合、植えている花や植木、野菜などの植物が、犬にとって毒となる場合もあります。

さらに、犬を放し飼いにしている家庭だと脱走したり、それによって通行人とトラブルに発展する可能性があるのでよく注意しなければなりません。

室内で飼うときの注意点

家の中だからといって油断は禁物

室内で飼うと、前述した屋外で起こりやすいリスクをかなり減らすことができます。犬と一緒に遊ぶなど触れ合う機会が多いので、体調の変化に気がつきやすくなります。脱走などのトラブルも減るのではないでしょうか。ただし、室内だからこそ気を付けたいポイントもいくつかあります。

家の中でも誤食は起こりやすい

室内で飼うことは、屋外で飼うよりも目が行き届きやすくなりますが、四六時中様子を見ていることはできません。そのため、室内で飼っていても誤食は起こり得るトラブルの一つです。例えば、タオルや靴下、スリッパなど、どんな物でも口に入れる可能性があります。家の中でも、観葉植物が置いてある場合などは注意が必要です。さらに、人間の飲む薬や食べ物を盗食しないように気をつける必要があります。

その他にも焼き鳥の串、ハムの包装素材などおいしそうなニオイがついているものや、ビー玉、コインなどのキラキラ光るようなものも、目につかない場所に片付けておいた方が安全です。

留守の間に起こる体調の急変

こちらも誤食トラブルと同じで、室内とはいえ自分たちが留守の間に犬が体調不良を起こす可能性は否定できません。よく起こりやすい例として、熱中症があげられます。夏場に部屋を締め切って出ていくと、犬にとっては暑すぎて倒れてしまうことがあります。防犯や脱走を防ぐために戸締りは大切ですが、犬のことを考えて冷房を付けるなど、快適に過ごすことができる環境を作ってあげましょう。

運動不足に注意

室内で飼う場合は、その犬にとって十分動けるスペースがなければいけません。一般的に8畳程度の広さがあれば十分と言われていますが、特に大型犬の場合は、必要とする一日の運動量が多いため、室内だけでは運動不足になりやすく、毎日の散歩は欠かすことができません。

十分な運動ができないと、犬のストレスがたまる、体の筋肉が弱くなる、骨がもろくなるなどのトラブルに発展します。このように室内で犬を飼う場合も、屋外で飼う場合とは異なる問題があります。

トラブルを防ぐためにできること

日々の心がけ次第で防げる可能性も高まる

屋外、室内どちらで犬を飼うかというのはそれぞれの飼い主の自由です。そしてどちらにしても、起こりやすいトラブルはあります。とはいえ、私たちのちょっとした心がけで、そのトラブルも防ぐことはできるはずです。

屋外で飼うなら散歩が貴重な時間

屋外で飼う場合の散歩は、犬とのコミュニケーションをとるための大事な時間です。毎日の散歩は大変ですが、ただ歩くのではなく、なにか変なところはないか、いつもと違ったしぐさが多くないかなど、観察するようにしましょう。また、この散歩の時間を、しつけや遊びの時間にすることもできます。きちんとしつけができれば、犬との信頼関係もアップするはずです。

犬とコミュニケーションを取る時間を作る

屋外で飼う場合、散歩以外にもコミュニケーションの時間を作ることはできます。例えば夜は家の中に入れてあげる、あるいは一日のうち何時間かは家の中で過ごすなどの決まりを作ることにより、毎日一度はコミュニケーションを取ることができます。家の中を歩かせるのに抵抗がある方は、玄関先でもよいでしょう。

「抜け毛が気になる」という方もいるかもしれませんが、毎日ブラッシングすることにより、一度に抜ける量を減らすことができます。また、コミュニケーションを取る時間にブラッシングをするのもよいでしょう。ブラッシングは犬の体に直接触れることができるので、体調の変化にも気づきやすくなるのではないでしょうか。

室内で飼う場合は甘やかしすぎないことが大切

屋外と比べ、室内で飼うとコミュニケーションを取る時間も多くなり、目が行き届きやすくなる反面、甘やかしに繋がることも多く、適度な距離を作ることが大切です。例えば、ご飯は人間が食べてから与える、人間の食べ物を犬に与えないなど明確な順位付けや区別をつけます。こうして「人間の立場の方が上」と分からせることで、犬にかまれてケガをする危険性や犬の誤食、トラブルなどを防ぐことができます。

また、コミュニケーションが取りやすいことが、裏目に出て、ちょっとした行動が犬を不安定にさせることもあります。よくあるのが、外出の際に「いい子でお留守番していてね」と声をかけて出ていくことや、帰宅したときに過剰に構うことです。

犬は「おすわり」「マテ」などの言葉を理解できます。そして、群れで生きてきた動物なので、一人を嫌がります。「お留守番=一人になる⇒寂しい」という習慣ができると、その言葉を聞いたとたんに不安や恐怖を感じる犬も多くいます。こうしたストレスを防ぐためには、構いすぎないことが第一です。

何事もなく出かけ、帰ってきてもあえて犬を無視します。犬は一人で寂しかった分、興奮状態でその気持ちを存分にアピールしてきますし、こちらも「寂しかった」とか「いい子でお留守番してくれてありがとう」などの気持ちを伝えたくなりますが、そうして構ってしまうと逆効果。寂しい気持ちをイタズラで表すなど、行動がエスカレートする可能性があります。いつお留守番をしてもいい子で過ごしてもらえるように、あえて「構わない」時間も大切です。

屋外・室内それぞれに合わせた飼い方を意識しよう

適度な関心、距離を持つことが犬の健康にもつながる

犬を屋外で飼うか、室内で飼うかは個人の自由です。そして誤食トラブルなどは、どちらで飼っても起こり得る問題です。とはいえ、どちらの場合も、犬に対して適度な関心や距離を保つことが犬の健康を維持するために大切だと言えます。

屋外で飼う場合に起こりやすい、病気に気づくタイミングが遅れるというリスクは、一日のうち何時間かを家の中に入れてコミュニケーションを取る、などの方法で解消できる可能性があります。あるいは散歩の時間を健康チェックの時間にあてるという方法もあります。

また、室内で飼えば、屋外に比べてコミュニケーションを取る時間が増え、犬の健康管理や観察がしやすくなるため、病気の早期発見につながる可能性も高まります。ただ、その分距離が近くなりすぎて、甘やかしにつながる恐れもあります。そのため、適度な距離を保つことが重要です。飼い主のちょっとした心がけで、愛犬の健康が左右されることもあります。ぜひ、一日でも長生きしてくれるよう、犬の生活環境をもう一度見直してみましょう。

屋外・室内それぞれで犬を飼う時の注意点

  • 屋外で飼う場合はコミュニケーション不足から体調異変に気づきにくくなる。散歩や、一日の何時間かは犬との時間を作ることが大切。
  • 誤食トラブルはどちらで飼っても起こりやすいので、危険なものは先回りして取り除く。
  • 室内で飼う場合は、運動不足にならないように注意を。また、甘やかしすぎないよう、意識的に「構わない」ときも作る。
  • どちらで飼う場合も、適度な関心と距離感を保つことが犬の健康を守り、いい関係づくりに役立つ。

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