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犬の耳のトラブルや病気はニオイからもチェック

犬の耳

犬の耳に起こるトラブルや病気の可能性は、毎日のコミュニケーションの中で見つけられることがあります。今回は外耳、中耳、内耳それぞれに起こりやすい病気と、見つけるためのポイントをご紹介します。

犬に起こりやすい外耳炎はニオイでチェック

タレ耳の犬は要注意!外耳炎の見つけ方のポイント

犬の耳は通気性が悪く、脂の分泌腺も多く存在します。特に耳道にケガ生えている、タレ耳の犬種や、雑種犬以外の純血種の場合は、炎症を起こしやすいと言われています。しかも外耳炎は再発しやすく、かといって放っておいて外耳道が腫れると、手術しなければならないこともあります。厄介なトラブルになる前に、早く見つけるためのポイントを知っておきましょう。

犬の様子で察する

犬が次のような行動をとっている時は、耳がかゆいのかなと気づいてあげてください。

  • ふるふると、頻繁に頭を左右に振る
  • 床に耳をこすりつけている

他にも、耳がかゆくなる原因に、外耳炎以外にダニなどが寄生した場合も考えられます。

日々耳の様子をチェック

犬がかゆみを感じるかどうかには個体差があり、中には炎症が起こっているのに自覚症状が薄いケースもあります。そのため、ふだんから耳が汚れていないか、赤くなっていないかということをチェックしましょう。かゆみがなくても、汚れがある場合は、何らかのトラブルが起こっていると考えられます。

外耳炎はニオイから分かることもある

外耳炎のときはいつもよりニオイがきつくなります。コミュニケーションを取りつつ、耳のニオイもチェックして、おかしいなと思ったら病院で診てもらうことが大切です。特に、皮膚があまり強くない犬の場合、一度治っても頻繁に繰り返す可能性があります。こまめなチェックとケアが必要です。

犬のニオイは消臭しすぎないことが大切

犬の外耳炎はニオイで分かることも多くあります。だから普段から判別しやすくするため、必要以上に洗いすぎないことがポイントです。これは、皮膚炎を防ぐのにも効果的です。またニオイ消しの香水も避けましょう。犬にとってストレスになることがあるためです。

炎症が起こりやすくなる春夏は特に注意

外耳炎に限ったことではありませんが、炎症は気温と湿度が高いほど起こりやすくなります。一年の中で、春から夏にかけては炎症がいつ起こるか分からないと考え、より注意して観察するようにしましょう。外耳炎は、放っておくと「外耳道」と呼ばれる部分が腫れてすぼまり、治療もできなくなることがあります。

治療ができなければどうしようもないので、「耳道切開」と呼ばれる手術により、腫れた部分を取ることになります。ただし手術も、鼓膜に近い部分が腫れている場合はできないこともあるため、万能ではありません。何事も早く見つけ治療することが重要です。

犬の中耳炎は見つけづらい

付随する病気から見つかることも多い

犬の中耳炎は比較的少ないと言われますが、外耳炎を繰り返す犬はかかりやすいと言われています。中耳炎は見つけづらく、他の症状を調べていて発覚するケースもありますが、どのような症状があるか、原因と対策を見ていきましょう。

犬の中耳炎の原因

中耳炎は外耳道から鼓膜を通った内側の、鼓室付近で起こる病気です。中耳炎になるきっかけは、慢性鼻炎が悪化や、何かの拍子に鼓膜に穴が開くことなどが関係しています。そして耳の奥に風邪のウイルスや細菌、異物が入り込み、化膿することで起こります。他にも、外耳で起こった炎症や重度の鼻炎が内側まで進行して発生することや、内耳の病気が関係していることもあります。

犬の中耳炎の症状

中耳炎の症状としては、かゆみより強い痛みがあり、犬は触られるのを嫌がります。また、発熱やノドの腫れが見られるケースもあります。化膿が悪化すると、鼓膜が破れ難聴になったり、神経麻痺を起こす危険性もあります。

犬の中耳炎の治療方法

外耳炎のように手の届く範囲ではないので、中耳炎の場合は抗生物質による治療が行われるのが一般的です。ひどい場合であれば、鼓膜を切開し、洗浄するなどの処置が行われることもあります。

犬の内耳トラブルとは

内耳がトラブルを起こすとバランスセンサーが崩れる

内耳は、「重力センサー」としての働きを持っています。体のバランスがとれるのは、内耳がセンサーを働かせてくれるからです。そのため、内耳トラブルが発生すると、体のバランスがとれなくなり、立ったリ歩いたりすることが困難になります。重症になる前に見つけたい内耳炎の症状や、治療方法についてご紹介します。

犬の内耳炎の原因

犬の内耳炎は、残念ながらまだ分かっていないことも多い病気です。ただ、内耳炎は細菌感染で起こることが多いとされ、外耳炎、中耳炎が影響しやすいと言われています。特に普段から外耳炎、中耳炎を起こしやすい犬は内耳炎にもなりやすい傾向があり、まずは炎症を起こさないことが第一です。内耳炎は慢性の外耳炎の治療後に起こるケースも多いからです。

他にも歯科疾患を持っている犬は発症しやすかったり、耳の打撲や腫瘍が原因となる場合もあるようです。また、加齢とともに発症しやすい傾向があります。

犬の内耳炎の症状

犬が内耳炎にかかった場合、次のような症状が現れると言われています。

  • 眼球の揺れ
  • 斜めに傾く
  • フラフラ歩いたり、よろめいて転倒する
  • 食欲低下
  • 嘔吐

内耳は体のバランスを司っている部分でもあるので、トラブルが起こると、眼球が水平に保てず、左右にせわしなく揺れたり、首の傾きや、歩けず転倒してゴロゴロ転がる、などの症状が起こります。歩けたとしても、円を描くような動きをしたら内耳炎の可能性があります。さらに発症してすぐは、水も飲めないほど食欲が亡くなったり、嘔吐を引き起こすこともあります。

内耳炎は外耳炎や中耳炎の症状も伴うことがある

内耳炎は外耳炎や中耳炎も併発していることが多く、耳をかく、頭を振るといった外耳炎の症状や、顔面マヒなど重度の中耳炎の症状を伴うことがあります。さらに、炎症が聴覚の神経で起これば難聴を引き起こすこともあります。症状は、じわじわと現れることもあれば、いきなり起こることもあります。

犬の内耳炎の治療方法とその予防

内耳炎を発症した場合、食欲低下や嘔吐などが見られるときは、まずは衰弱を防ぐため、点滴などの治療が行われます。また、外耳炎や中耳炎が影響しているときは、それらを治療し、回復させることで内耳炎も改善するケースがあります。さらに、炎症の原因が細菌感染であれば、抗生剤の投与が行われ、神経に障害が出ていると分かればステロイド剤が使われることもあります。

ただし、難聴は今のところ、すぐに回復できるような治療法が見つかっていないのが実情です。また、シニア犬の場合、耳が聴こえていないのが内耳炎の影響なのか、加齢によるものなのか判断しづらいということも治療を難しくする原因のようです。

こまめな耳掃除で外耳炎と中耳炎をシャットダウン

内耳炎を防ぐには、何より外耳炎や中耳炎を引き起こさないことがポイントです。そのために定期的に耳掃除をして、清潔にしておくことがポイントです。もし外耳炎や中耳炎が起こったとしても、なるべく早く見つけて治療すれば、内耳炎を防げる可能性も高くなります。

犬の耳の病気やトラブルは、こまめなケアで防ごう

まずは外耳炎を防ぐことが中耳炎、内耳炎を防ぐポイント

耳のトラブルは、体の内側へ行くほど症状が深刻になりやすく、治療もしづらい傾向にあります。そのため、まずは外耳炎を防ぐことから始めましょう。犬は元々外耳炎になりやすいため、耳掃除や、炎症の有無、ニオイに異常がないかなどをチェックしてみてください。特にタレ耳の犬種など、炎症を起こしやすいタイプの犬や、既に慢性化している犬の場合は、より注意してケアすることが大切です。

愛犬が少しでも快適に過ごせるよう、耳のチェックは、コミュニケーションの一環として取り入れてみてはいかがでしょうか。

犬の外耳、中耳、内耳に起こり得る病気やトラブルと対処方法

  • 犬は外耳炎になりやすく、再発もしやすい。特に気温や湿度が高くなる春夏は注意し、こまめに耳の汚れ、赤み、ニオイなどをチェックしよう。犬がかゆそうにしていたら外耳炎を疑い、診察を受けることが必要。
  • 耳トラブルはニオイで分かることもあるので、必要以上に洗ったり香水をつけたりして、ニオイを消そうとしないことも大切。
  • ひどい鼻炎や発熱があるときは、中耳炎の可能性がある。見つけづらいが、犬が触られるのを嫌がるときは、何らかのトラブルがあるものと思って診察を受けよう。
  • 内耳炎は外耳炎や中耳炎から波及することも多いため、まずはそれらを起こさないように注意する。もし眼振、傾斜、転倒などの兆候が見られたらすぐに病院で治療を受けよう。

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