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犬のシャンプーの選び方|正しいシャンプーと洗い方で愛犬の健康を守ろう

犬とシャンプー

犬のお手入れの一つとして、シャンプーがあります。清潔を保つために、定期的に行われている方も多いのではないでしょうか。ところで、そのとき使うシャンプーはどんなふうに選ばれていますか?実は犬のシャンプーにも種類があり、それぞれに適したものがあるようです。さらに、洗い方にも注意点があるとのこと・・・愛犬の健康維持のためにも、そのポイントを知っておきませんか?

どんな犬用シャンプーがある?

一般的なものにはツヤ出し効果がある

一般的な犬用シャンプーは、犬をキレイにするとともに、ツヤ出し効果があるものが多いです。特に皮膚トラブルがない状態なら問題なく使えます。ただし、もし皮膚が荒れたり、炎症を起こしている場合は悪化させる可能性があるので、それに見合ったシャンプーへと切り替えましょう。そのときに症状に合わせて目安になるシャンプーには、次のような種類があります。

低刺激タイプのシャンプー

このタイプは、刺激になりそうな原材料を除いて作られてはいるものの、積極的に症状を緩和する働きはあまりありません。比較的一般のシャンプーに近い状態のシャンプーと言えます。そのため、どちらかというと健康な時や、皮膚トラブルが治まったあとに使うのがベターです。中には自然由来のもので作られているものもあり、種類も豊富です。

殺菌効果があるシャンプー

殺菌シャンプーと書かれた種類のものは、皮膚の炎症を起こしている原因菌を抑える働きがあり、症状の改善を期待できるシャンプーです。ただし、そうした殺菌効果とともに、硫黄やサリチル酸など、皮膚の角質を溶かす力が強いものも配合されていることが多く、犬によっては刺激が強すぎることもあります。

肌の脂分が原因の炎症には効果的ですが、肌の弱い犬だと炎症を悪化させることもあるので、使用量や頻度には注意しましょう。また、症状によってはシャンプーで殺菌するのと同時に、その原因自体をなくす努力をしないと、根本的な解決にならないこともあります。そのため、症状が悪化したり、治まらない場合は、一度かかりつけの獣医に相談する方がおすすめです。

薬用タイプのシャンプー

最近種類が増えているのがこのタイプのシャンプーです。殺菌効果のあるものや、消毒効果のあるものなど、製品によって特長が異なります。愛犬の症状や状態に合わせて、その都度種類を変える必要があります。

殺菌シャンプーに似ていますが、薬用の場合は健康な皮膚であっても使用できるものもあるなど、皮膚トラブルを「予防するシャンプー」として使えるものもあります。ただ、中には健康な皮膚に使用すると、常在菌とのバランスが崩れる場合もあるので、使用には獣医の意見を聞かれることをおすすめします。

その他のシャンプー

この他にも、「ノミ取りシャンプー」と呼ばれる種類もあります。これは名前の通り、犬についたノミを落とすためのシャンプーです。ただし、あくまで今ついているノミを落とすだけなので、シャンプー後にはノミ駆除用の外用薬も併用しましょう。また、最近のシャンプーの中には高い保湿効果があるものも作られています。保湿することは、皮膚自体のバリア機能をアップさせる効果が期待できるので、アレルギー対策にも有効です。

正しいシャンプーの洗い方と注意点

「ゴシゴシ」は厳禁

シャンプーをするとき、全体的に気を付けたいことは、ゴシゴシ洗いです。爪を立てたりすると皮膚を傷つけて、新たなトラブルを生み出すことがあるので注意しましょう。

一般的な手順

健康な状態の犬をシャンプーするときは、次のような手順を意識して行いましょう。

  1. ブラッシング
  2. ぬるま湯で流してから優しくシャンプー
  3. 頭から体の上部、下部、足にかけて十分にすすぐ
  4. タオルドライしたあと乾かす

シャンプー前のブラッシングは、毛についているホコリをとったり、もつれを直すために行います。そうすることで洗い流しの際、シャンプーが残るのを防ぎます。特に長毛種の場合は洗い残しが起こりやすいので、ブラッシングを丁寧にしてから始めましょう。

お湯の温度は冷たいくらいのお湯(30~35℃くらい)に設定します。熱すぎると、かゆみや炎症トラブルを引き起こすことがあるためです。まずは足からお湯をかけて慣らし、徐々に全体を濡らしていきましょう。このときシャワーヘッドを体に密着させると、お湯が犬の肌に浸透しやすくなります。また、水圧が強すぎても怖がることがあるので、調節しながら流すようにしましょう。

シャンプー液は一度手のひらで伸ばしたあと、アゴから洗い始めます。爪を立てず、指の腹で優しく洗いましょう。背中や腰など体の外側を終えたら、おなかやしっぽ、足と洗い、最後に顔まわりを洗います。その後、すすぐときは顔まわりから始め、体の上半分から下半分へと流していきます。

十分に洗い流したら、タオルで優しく拭きます。このときも力を入れすぎないことが大切です。その後のドライヤーは、温度に注意し、少し離した状態で、熱すぎないか確認しながら行います。

目や耳に入らないよう注意

お湯を流すときは、目や耳に入らないように、その部分は手でおおいながらかけてあげることがポイントです。また、パグなどの鼻が短い犬種の場合は、鼻にも水が入りやすいです。そのため、こうした犬種の場合、顔を流すときは、直接お湯をかけるのではなく、お湯を含ませたスポンジやタオルで顔を拭くように洗い流しをしましょう。

マラセチア皮膚炎のときはしっかり乾燥を

犬は自分で必要な水分だけ残して、余分は蒸発させる力を持っているためです。短毛種の場合は、タオルドライのあとは自然乾燥でも構いません。長毛種でも、ドライヤーは少し湿り気がある程度の状態でとどめるのがおすすめです。ただし、マラセチア皮膚炎にかかっているときは別です。この場合は、肌を乾燥させることが治療につながるため、毛の根元からしっかり乾燥させてあげてください。

シャンプーのメリットと頻度は?

ニオイがとれ、清潔を保てる

犬は動物なので、本来であればシャンプーを必要としません。ですが、ペットとして一緒に暮らしていると、どうしてもホコリや汚れがつきますし、ニオイも気になります。そこでシャンプーすることにより、そうしたものをなくせるというメリットが生まれます。皮膚トラブルがある場合は、シャンプーによって症状が緩和したり、改善することも多いです。ではどのくらいの回数を意識して行えばいいのでしょうか。

目安は月1~2回

汚れやニオイが気にならなければいいので、通常は月1~2回の頻度でシャンプーすることが目安と言われています。

屋外ならもっと少なくてもOK

家の中だと気になるニオイも、屋外だとそこまで感じないこともあります。そのため、外で飼う場合はもっと少ない頻度のシャンプーでも構いません。

ただし皮膚炎は回数を増やす

どちらの場合も注意したいのは、通常の皮膚状態のときと、皮膚炎を起こしている場合とでは回数を変えるということです。炎症が起こっている場合などは、皮膚を清潔に保つことが何よりも大切です。そのため、食事や環境の改善、薬でのケアと同時に、シャンプーの回数も増やす必要があります。

冬場などは比較的空気が乾燥し、肌トラブルもおさまりやすいですが、それ以外の季節は週1回以上シャンプーした方がいい場合もあります。皮膚炎が起こっている場合は、犬の状態に合わせ、獣医さんと相談しながら回数を設定しましょう。また、洋犬の場合は、日本の高温多湿の気候とは、元々合わない体のつくりになっていることも多く、特に皮膚炎が起こっていなくても、こまめにシャンプーしてケアしてあげた方がベターです。

シャンプーは肌の状態にその都度合うものを選ぼう

新たな皮膚トラブルを起こさないようなケアをしよう

犬のシャンプーを選ぶ時は、愛犬の肌がどんな状態か、その都度確認して適したものを選ぶ必要があります。判断に悩むときは、かかりつけの獣医さんに相談しながら選ぶ方がいい場合もあります。また、シャンプーをするときは優しく洗うことを心がけましょう。ゴシゴシと力を入れて洗うと、それによって肌が傷つき、新たなトラブルを生むことがあるからです。

シャンプーをする回数も、通常の状態なら月1~2回で良いですが、皮膚炎を起こしている場合や、犬種によってはよりこまめなケアが必要です。

犬のシャンプーの選び方と洗い方のコツ

  • 特に炎症がなければ一般的なシャンプーでOK。刺激を気にするなら低刺激タイプのものを選ぼう。
  • 皮膚にトラブルが起こっている場合は薬用のものや、殺菌タイプのものがオススメ。効果は製品によって違うので、獣医に相談するとベター。
  • 洗うときは目や耳、鼻などにお湯が入らないよう注意。皮膚を傷つけないよう、優しく洗うことを心がけよう。
  • 乾燥させるときもゴシゴシしないことが大切。皮膚炎が起こっている場合はドライヤーでしっかり乾燥させよう。
  • シャンプーの頻度は月1~2回。ただし皮膚炎が起こっている場合や洋犬の場合はよりこまめにケアしよう

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