猫がやってきてしばらくの間は、そっと見守っている時間がほとんど・・・とはいえ、やってきたその日からご飯の準備をしなければいけません。子猫の場合、一食抜けることが死活問題にもつながります。適度な量をしっかり食べてもらえるよう、今回は、子猫のご飯の作り方やポイントをご紹介します。
子猫のご飯の作り方
子猫の時期は消化機能がまだ完全ではありません。そのため、柔らかくして与えるのがポイントです。分量をしっかり量って、適量を用意するようにしましょう。
主流はドライフードタイプ
猫のご飯には、乾燥した状態のドライフードタイプや、水分が多く含まれたウェットタイプなどがあります。一般的にはドライフードを主として、そこにウェットタイプを少量混ぜ合わせることが多いので、今回はその準備方法についてご紹介します。
成長に合わせて適したキャットフードを用意する
キャットフードは、生後4か月くらいまでのものと生後12か月くらいまでのものというように、同じ子猫用でも成長段階に合わせて種類が分けられています。その時の子猫の成長に合わせて、適したものを使い分けましょう。ドライフードを使った子猫用ご飯の作り方は次の通りです。
- 使用方法を読み、ドライフードを分量通り容器に入れる
- ドライフードと同じくらいの分量のぬるま湯を加え、10~20分ほどふやかす。スポンジ状になればOK。ぬるま湯は38度前後の人肌くらいを目安にしましょう。
- ふやかしたら、子猫用のウェットフードを適量加える。全体を軽く混ぜ合わせて出来上がり。
ウェットフードの分量は、あまり食べないようであれば増やしてみるなど、適宜調整してみてください。また、もし余裕があれば手作りご飯を用意してあげるのもおすすめです。手作りをする場合は、ビタミン、ミネラル、たんぱく質、脂質をバランスよく摂れるよう意識します。例えば、白身魚や鶏のささみなどをよく茹で、食べやすいようペースト状につぶします。さらに猫用のミルクを混ぜます。少し温かみが残っているくらいが食べごろです。
手作りの場合注意したいのは、調味料を加えたりせず、素材そのままを与えることです。人間の食べ物を与えると、かえって健康に悪影響を及ぼす危険性があります。また、手作りご飯は生後1カ月半くらいからスタートできますが、様子を見て少しずつ量を調整してみてください。
成長に応じてふやかし方や分量を変えよう
子猫のご飯は、最初のうちはふやかして与えますが、いつまでも柔らかいとあごの発達や乳歯の抜け方に影響することがあります。消化機能の発達に応じて、2回目のワクチンが終わるころ(生後7か月ごろ)までにはふやかさず、カリカリの状態で与えるよう調整していきましょう。分量は1週間ごとに、体重や体調に応じて増やしたり減らしたりして様子を見てみてください。
さらに、3カ月目くらいまでは1回あたりに食べられる量が少ないため、食事の回数を1日3~5回と多めに設定します。4カ月を過ぎると、成長のスピードも緩やかになるため、1日3回程度の回数に減らしても構いません。
離乳用ミルクを用意する
子猫の間はごはんとともに、ミルクで栄養を補うことも大切です。分量は、購入した製品のガイドを見て用意します。ミルクにはブドウ糖を加えるのがポイントです。離乳用ミルクにはタウリン、ビタミン、ミネラルなど、猫の成長を助け骨を強くする成分が含まれています。そこにブドウ糖を加えることで甘さが出て飲みやすくなり、さらに栄養価をアップさせることができます。分量が用意出来たら水でよく溶かしてからあげてください。
ご飯をあげる順番
子猫のご飯は成長に応じて柔らかさを加減したり、ミルクをなくしたりして、徐々に大人用ご飯へと近づけていきます。
成猫用ご飯の切り替えは10カ月が目安
猫が大人用ご飯を食べる時期は、生まれてから10カ月くらいが目安です。
生後3~10カ月は子猫用ご飯
子猫用ご飯をあげる間の順番は、まずは用意したご飯を食べさせ、それから離乳用ミルクを飲ませます。そして最後に新鮮なお水を飲ませましょう。子猫用ご飯は、最初はふやかして柔らかくして与えますが、徐々にドライに近づけていきます。
生後10カ月を過ぎると成猫用ご飯へ
猫が成猫用のご飯を食べられるようになる目安は、生後10カ月くらいからと言われています。その時期からは、成猫用のドライフードを与えたあと、新鮮なお水を与えるようにします。
水は必ず飲ませること。必要なら栄養補助粉末を使おう
あまり水を好まない猫も多くいますが、健康のために必ずご飯のあとは水を飲ませるようにしましょう。もし必要であれば、栄養補助粉末を使っても構いません。これを水に加えることで、おいしさが増すほか栄養価をアップさせることもできます。ただし夏場は傷みやすいので、作り置きには注意しましょう。
ご飯の記録を取っておこう
猫の成長などに合わせて、ご飯の記録をつけておくと量の調整がしやすくなります。
大きくなるまではなるべく細やかな気配りを
子猫の時期はちょっとしたことでも体調を崩したりします。そうならないよう、こちらでできるだけ気を付けてあげましょう。
1日のご飯の量、内容を記録する
成長に応じて、少しずつ量を増やしたり、減らしたりと子猫の間は分量の調整が大変です。少しでもスムーズに進められるよう、できれば記録につけることをおすすめします。そのとき体重も一緒にチェックしておきましょう。記録をつけることにより、何をどのくらい食べたか、そのとき体重はどの程度だったかを、あとから見ても確認することができます。
家に来るまでに食べていたご飯を継続しよう
譲ってもらった猫だったり、家に来るまでにどこかでご飯を食べさせてもらっていた猫の場合、そこで食べていたものと同じものを用意する方がスムーズに食べてくれます。猫は変化を嫌うところがあるので、ご飯の内容が変わるだけでも食べてくれなくなることがあるからです。もし、譲ってもらうことになった場合は、そのときに今食べているものがどういったものかということも確認しておきましょう。
食欲の加減は常にチェック
はじめのうちは見守ることが何よりも大切。食事を用意したら、元気に食べているかどうかチェックすることを忘れないようにしましょう。子猫のうちは、特に一食、一食が大切です。食べないと命に関わることもあるので、食欲がないようであれば、様子を見て病院へ行くなど注意が必要です。
ただし、食べ過ぎたりしても嘔吐や下痢をしてしまうことがあります。猫によっては自分のキャパを超えて与えた分だけ食べてしまう子もいます。その場合はこちらで量を調整し、回数を小分けして少しずつ与えるようにしましょう。
我が家に猫がやってきた!まずはご飯とミルクを用意!
猫がやってきたら、まずはその日から毎日ご飯の準備が必要です。子猫の場合はミルクも一緒に用意しましょう。
成長に応じて量や硬さを調整、時には手作りのご飯を
子猫のうちは柔らかくふやかしてご飯を用意しますが、それも成長に応じて少しずつ硬さを調整していきましょう。また、時々は手作りのご飯を用意してあげるのもおすすめです。その際、余計な味つけはしないことが鉄則です。そして、ご飯のあとは必ず水を飲ませるようにしましょう。体重に応じてご飯の量を調整できるよう、できれば記録につけていくことをおすすめします。問題なく大人の猫になれるようサポートし、見守ってあげてください。
この記事のポイント
今回の記事のポイントは次の通りです。
- 子猫用ご飯はドライフードをふやかし、ウェットフードを適量加える。ただし成長に応じて、少しずつ硬さと量は調整していく。もし家に迎えるまでに食べていた種類のキャットフードがあれば、それを用意する。
- 時には手作りご飯を用意してもOK。その際余計な味つけはしないようにする。
- 子猫のうちはご飯と一緒に離乳用ミルクも用意する。ブドウ糖を加えるのがポイント。
- ご飯のあとは必ず水を飲ませるようにする。必要であれば栄養補助粉末を加えてもOK。
- 適量を食べさせられるよう、体重やその日の食事の分量は記録につけるのがおすすめ。食欲の具合もチェックしよう。