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猫の健康を守るために気を付けてあげたいこと

猫のワクチン

猫にもかかりやすい病気があります。一緒に暮らすからには少しでも長く、健康に暮らしてほしいですよね。いくつかの病気に対し予防策として、ワクチン接種を受けることができます。今回は、猫の気を付けたい病気やワクチン接種について知っておきたいことをまとめました。

気を付けたい猫の病気

猫はスルリと隙間から外へ出ていくことがあります。外の世界は家の中と違い、猫としてものびのびできるはず。ただ、そこで変なものを食べたり、知らない間に虫をくっつけて帰ってくることも・・・それが病気の原因になることもあります。

体の外側・内側、猫がかかる病気のいろいろ

猫のかかりやすい病気は、体の内外に関わらずたくさんあります。中には命に関わる深刻な病気もあるので、できるだけ事前に予防接種などで予防したり、万が一かかってしまった場合は、早く発見してあげることが大切です。

寄生虫や毛玉病

消化器官で起こりやすい病気の一つが寄生虫です。猫に寄生しやすい主な寄生虫には、次のようなものがあります。

  • 回虫
  • こう虫
  • 条虫
  • 鞭虫
  • フンセン虫
  • コクシジウム

子猫の場合、母猫のおなかの中にいる時点、あるいは母乳を通して感染することがあります。ペットショップによっては駆虫薬を与えてくれているところもありますが、子猫は体のつくりが未熟なため、完全に排除することは困難です。そのため、おなかの調子が悪そうな様子が見られたとき、あるいは便に異常があるときは動物病院に連れていきましょう。成猫となってからも、虫やネズミなどを食べることで感染することがあります。できるだけ、糞便検査を定期的に行うことをおすすめします。

また、猫特有の病気に毛玉病があります。これも消化器官で起こりやすい病気の1つです。毛玉病はヘアボールとも呼ばれ、毛づくろいのときに飲み込んだ毛を吐き出さずに消化器官にため続けることにより起こります。症状としては、食欲不振や下痢、便秘といった症状が多くみられます。

毛玉病は放っておくと脱水症状に陥ったり、最悪の場合死に至ることもある危険な病気です。予防するためには、ブラッシングをこまめにして抜け毛を少なくし、ネコ草を設置するなど、猫自身に積極的に吐き出させるようにしましょう。猫は水を飲むのを嫌うこともありますが、適度な量を飲ませることも大切です。

猫伝染性腹膜炎(FIP)

最も感染を避けたい病気の一つとして、猫伝染性腹膜炎(FIP)があります。その名の通り、腹膜炎や腸炎といった症状を起こします。この病気の怖いところは、有効な治療法がなく、ワクチンもまだできていないため、死亡率が高いことです。特に生後6カ月~3歳の猫がかかりやすいと言われているので、注意しましょう。食欲や体重減少、性格の変化などが感じられた場合は、一度病院で診てもらったほうが安心です。

ノミやダニからくる皮膚病

外にフラッと遊びに出かけて、ノミやダニを付けて帰ってくることがあります。放っておくと強いかゆみや湿疹を生み出し、場合によっては皮膚が傷つくまでかきむしることもあるので、早めの対処が重要です。猫に寄生しやすい虫は次のようなものがあります。

  • 耳ダニなどのダニ類
  • ノミ
  • カビ類

もし散歩から戻ったあと、小さなかさぶたなどを見つけたら要注意です。少しでも早く気付けるよう、日ごろから念入りに体をチェックすることが早期発見の鍵です。ただし、成長による毛の抜け替わりや栄養状況により、皮膚の状態が変化することもあります。

人間も注意したい猫から感染する病気

気を付けたい猫の病気は、猫自身のものだけでなく、人間側も気を付けなければならないものもあります。

猫にひっかかれて起こる「猫ひっかき病」

猫にひっかかれると、傷跡がぷっくり膨らむことがあります。これらの多くは自然に治りますが、場合によってはそこから病気に発展することもあります。それが「猫ひっかき病」です。

リンパ節が腫れる病気

「猫ひっかき病」は、ひっかかれたあとリンパ節が腫れる病気です。場合によっては発熱することもあります。症状が出るまで時間差があり、大体ひっかかれてから10日くらい経ってから発症することが多くあります。更に、突然の痙攣発作や意識障害で脳症を併発することもあります。

人によっては長引く

治るまでの期間は個人差がありますが、数週間~数カ月かかることもあります。

消毒して予防しよう

「猫ひっかき病」の予防は、ひっかかれたら消毒することに尽きます。大したことない、と放っておかず、念のため必ず消毒するようにしましょう。

猫の健康を守るためにワクチンを受けよう

特に子猫の場合、抵抗力が弱いのでちょっとしたことでも病気に感染してしまいます。それを予防するためにも、ワクチンの接種をしておきましょう。

免疫が切れるころにワクチン接種を

子猫は生後45~90日くらいまでは母猫からもらった免疫を受け継ぎます。ただ、それを過ぎると免疫が切れてしまうので、病気に対する抵抗力も弱まります。そのため、新たにワクチンによって免疫力をつけておく方が安心です。

ワクチン接種で予防できる病気

猫のワクチンで予防できる病気には次のようなものがあります。

  • 猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス)
  • 猫カリシウイルス感染症
  • 猫白血球ウイルス
  • 猫ウイルス性鼻器官炎
  • クラミジア病

これらの病気の怖いところは、死亡率が高いところです。さらに感染力も強いのが厄介です。一般的には感染した猫の鼻水やくしゃみ、傷口、唾液などに触れて感染するケースがほとんどです。感染を防ぐためにも、ワクチンは必ず接種しましょう。感染しないという保証は100%ではないものの、かかったとしても重症化するのを防ぐことができます。

ワクチンを3回終了するまでは猫に負担をかけないことが大切

ワクチンは、生まれてから8週目と12週目くらいに接種します。これは1回の接種では効果が出にくい感染症があるので、念押しでもう一度するイメージです。生まれた年は最低でも2回はワクチンを接種しましょう。そして3回目のワクチンは1歳前後に行います。その後は定期的に年1回受けるのが理想です。

3回目のワクチンが終わるまでは、外出や体を洗うのは避けましょう。これは、まだ免疫が不十分な状態で、外の病原菌や他の猫と触れ合って病気に感染することを防ぐためです。体を洗うのは家の中だから、と思ってもそれが原因で病原菌に感染することもあります。傷口があればなおさら危険です。また、風邪を引く可能性もあります。猫は元々体を洗う必要がないので、無理にお風呂に入れる必要はありません。

ワクチン接種の記録をつけよう

猫のワクチンは、年1回定期的に受けたほうがベターです。とはいえ、一年に一回と思うとついつい忘れてしまう可能性があるので、接種日を記録につけておくことをおすすめします。生後1年以内に行ったワクチン接種を基準として、スケジュールを組みます。獣医さんと相談しながら、適切な時期に行いましょう。また、病院にいくときは外気に触れることを防ぐほか、脱走防止のためにも必ずキャリーケースに猫を入れていきましょう。

普段から健康チェックをしよう

猫は体調が悪くても表に出さないことが多いので、普段から意識して異常がないかチェックすることが大切です。コミュニケーションの合間に何か病気になっていないか確認したり、定期的なワクチン接種で健康に過ごせるよう守ってあげましょう。

放っておくと大変なことになる場合もあるので注意が必要

病気の種類によっては命に関わる可能性もあります。早め早めに気づいてあげられるようにしたいですね。

  • 毛玉病や寄生虫など消化器官の病気にかかりやすい。特に猫伝染性腹膜炎は重症になると命の危険があるので要注意。
  • 外から帰ってきたときはノミやダニがついていないかチェックしよう。たかが体のかゆみと侮ることなかれ、かきむしって傷になると危険。
  • 人間も猫に嚙まれたらきちんと消毒しよう。放っておくと時間差で「猫ひっかき病」が起こることもある。
  • 子猫の場合、生まれてから最低2回はワクチンを接種しよう。できれば3回目を終了するまでは体に負担となる外出やお風呂は避けよう。
  • 成猫になってからも年1回のワクチンを受ける方がベター。忘れないように記録をつけておく方がいいかも。

小さな体を守ってあげられるかどうかは私たち次第です。少しでも異変を感じたら獣医さんに相談するなど、病院との連携もとれるようにしておきましょう。

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