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ノミは猫にも人にも危険!対策方法は?

かゆそうな猫

猫を飼っていれば出てくるノミ問題。室内で飼っている場合でも、ノミの問題は他人事ではありません。そして、昔のようにのんびり猫のノミ取りをしている場合でもありません。意外と人にとってもノミは危険なのです。今回は猫のノミ対策ついてご紹介します。

ノミの生態を知ろう

室内にいる人や猫にも飛び移る

ノミは基本的に外に生息するものなので、家の中だけで生活していればほとんど寄生しません。そのため、放し飼いの猫なら寄生される確率がとても高くなりますが、室内で飼う場合はやや抑えられます。とはいえ、ノミは網戸越しや、外を歩いたときに踏んだ泥の中に潜んでいるなど、何かの拍子で家の中に入ってくることはあります。そこでまず、ノミがどういった生態を持つものなのか、寄生するとどんなことが起こるか、知っておきましょう。

猫の吐く息に反応する

ノミは、卵から幼虫、サナギを経て成虫になります。ノミが猫を識別するのは、猫が吐く息(二酸化炭素)に反応するからだと言われています。猫にとっては、ノミは切っても切れない関係といったところです。そしてノミは次のようなサイクルを持ち、どんどん数を増やしていきます。

  1. 猫の体に飛び移って、猫の皮膚や毛に卵を産み付ける。一匹のメスのノミが一生の間に産む卵の数は数百個と言われている。
  2. 卵は猫の体から落ち、家の中(カーペットや畳など)で育つ。約2日~20日で幼虫になる。
  3. 幼虫は猫から剥がれ落ちる皮膚片や、ノミのフンなどを食べて成長する。幼虫の期間は10~20日で、3回脱皮を繰り返し、サナギになる。
  4. サナギでいる期間は環境によって異なる。短ければ7日、長ければ1年ほどサナギの状態でいる。
  5. サナギから孵ると成虫となり、再び猫の体へ飛び移り、卵を産み付ける。

ノミは過酷な環境にも耐える

ノミの厄介なところは、卵もサナギも、乾燥や、高温、低温にも強いということです。じっと耐えられるだけの丈夫さがあり、環境が良くなった瞬間孵化します。

ノミが猫や人にもたらす害

小さなノミくらい、なんともないと思われるかもしれませんが、侮るわけにはいきません。人間でもノミに刺されると、尋常じゃない痒みが生じたり、時にはアレルギーを引き起こすこともあります。さらにノミは、「条虫」と呼ばれる寄生虫を媒介することもあります。

猫にできるノミ対策

猫だけでなく家の中も同時に対策をしよう

気密性に優れた住宅も多い現代社会では、ノミは一年を通して大量発生する危険性があります。1匹でもノミを見つけたら、家の中のどこかに卵やサナギがいると思ってもいいでしょう。だから猫のノミ対策としては、猫自身と同時に家の中も清潔にすることが大切です。

猫にこんな様子が見られたらノミを疑おう

ノミは小さくて、見つけることが困難です。ですが、猫が次のような行動を取っていたら、ノミかもしれないと疑ってみてください。

  • 猫が体の毛を嚙むようにして毛づくろいをしている
  • 猫が寝ている場所に黒い粒(ノミのフン)が落ちている
  • 寝ていた猫が突然起き上がり、後ろ足で蹴るようにしながら体をかく、あるいは舐める
  • 猫の毛をかきわけたとき、黒い粒を見つけたとき

動物病院でノミ対策を相談しよう

猫用のグッズには、ノミ取りやノミ予防の効果があるとされる首輪や、ノミ取り粉、ノミ取りシャンプー、アロマオイルなどが販売されています。ですが、実際のところ、市販のグッズだけでは、十分な効果が得られないこともあります。確実な効果を求めるのであれば、動物病院に相談へ行きましょう。動物病院では次のようなノミ対策の薬などを処方してもらうことができます。

  • 成虫を産卵前に駆除する薬
  • 卵や幼虫の状態のノミが育つのを阻止するスプレー、薬
  • 皮膚に滴下して使用するノミ用の薬

薬の効き目は、種類によって1カ月程度~6カ月ほど持続するものもあります。費用は1回あたり平均1,500円程度です。ただし、薬の種類により、猫によって使えるものと使えないものがあります。また、薬なので副作用として下痢や嘔吐、湿疹、脱毛といった症状が出るケースもあるようなので、初めて駆除薬を使うときは、猫の様子をいつも以上にチェックしてください。万が一異常が見られたら、シャワーで洗い流すことをおすすめします。

市販でもノミの駆除薬は売られていますが、効果の度合いは病院のものに比べると劣ってしまいます。

いつものお手入れでノミ対策

ノミが少ないうちは、日々のブラッシングや、定期的なシャンプーといったお手入れからも、ノミ対策はできます。ブラッシングでは、通常より目の細かい「ノミ取り」用のクシを使いましょう。首回り、しっぽの付け根や内股、背中などを中心に、念入りにブラッシングします。ノミが取れたときは、絶対に潰してはいけません。潰すと、卵が飛び散ってしまうからです。取ったノミは、ガムテープにくっつけるか、中性洗剤を入れた容器の中に落としましょう。

ブラッシングをしたあと、シャンプーをするのも効果的です。ポイントは、最初に首回りにシャンプーの泡をぐるっとつけて、お湯の中に猫を足からつけていくことです。ノミは上へ上へと逃げてきて、シャンプーに引っかかるので、引っかかるたびに取り除いていきます。

家中念入りに掃除機を

ノミはホコリやチリの中にいることも好みます。ノミがいる可能性がある場合は、すぐに家中くまなく掃除することが、とても大切です。部屋の隅や、普段はあまりしない場所まで、徹底的に掃除機で吸い取りましょう。できれば、掃除機のフィルターは途中でこまめに入れ替えます。そして、掃除が終わったら、最後に使ったフィルターも捨ててください。フィルターの中にノミの卵がついたら、せっかく掃除をしたのに、元の黙阿弥になってしまいます。

さらに、部屋の換気や、カーテンは毎日開けて、日光を部屋に入れるようにして下さい。ノミは過酷な環境でも耐えられる強さがありますが、それでも湿気が少なく、熱がある程度あるところは苦手だからです。

人間がノミに刺されたときはどうする?

かゆいと思ったらすぐに対処しよう

人間もノミに刺されることがあります。そんなときは、すぐに対処することが大事です。

こんな症状が見られたらノミの仕業かも

ノミに刺されると、次のような症状が出ることが多いです。

  • 普通の虫刺されに比べてかゆみが強い
  • 刺された部分が線状に連続している
  • 足を中心に刺される

ノミに刺されたときは、なんといっても普通の虫刺されに比べて、かゆみが強く現れるのが特徴です。そして、蚊のように1回で満足せず、何か所も刺すことが多く、線状に刺された跡が連なることもあります。ただし、ノミのジャンプ力は30cm程度であるため、立った状態で刺される場合、ほとんどはヒザ下を中心に刺されます。

刺された部分は薬で解決

ノミに刺されたと分かった場合は、速やかに皮膚科医に診てもらうことをおすすめします。市販の虫刺され用の塗り薬などでは、効果が感じられないこともあるからです。

薬以外で出来る対処方法

薬をもらう前に、応急処置としてできることは、かゆみを抑えるために保冷剤で冷やすことです。また、薬をもらったあとも、体にノミが残っているかもしれないので、お風呂にゆっくりと浸かることをおすすめします。ノミはシラミと違い、住みつくわけではないので、しっかりお風呂に浸かれば、除去することができます。

さらに、患部が足であれば、塩を入れたお湯で足湯をするのも効果的です。足湯をするときは、患部が浸せるくらいの容器に40度くらいのお湯と塩を入れ、40~50分ほど浸けてみてください。塩の量は、6~8Lくらいのお湯に対し、500g程度が目安です。途中で気分が悪くなった場合は中止して構いません。ただし、終わったあと、水洗いをしないことがポイントです。

猫のノミ対策は見つけたらすぐ!のスピードが大切

確実な効果を期待するなら病院の薬がベター

ノミの問題は、猫と暮らす上で付き合っていかなければならないトラブルの1つです。猫のノミ対策として確実なのは、動物病院で駆除の薬をもらうことです。人間の場合も、もしノミに刺されたら速やかに皮膚科にかかられることをおすすめします。

できるだけ普段から、こまめな掃除は大切ですが、家の中にノミがいると分かったら、徹底的に掃除をしましょう。ノミの生育は早いので、こちらもスピードを重視して対策を取ることが重要です。猫にはノミはつきものですが、アレルギーなど重症になる前に、清潔な状態を保つようにしましょう。

ノミの生態と猫や人ができる対策方法とは

  • ノミは基本的に外界にいるが、猫の吐息や網戸越しなど、何かの拍子で侵入し、生育する。一度侵入すると、大量発生する可能性も高い。
  • 猫が何かかゆそうなしぐさを見せるときや、黒い粒を発見したらノミの可能性大。
  • ノミがいると分かったら、動物病院で薬を処方してもらう対策が確実。ノミの数が少なければ、日々のブラッシングやシャンプーでも対応できることがある。
  • 普段から換気や日光を部屋に入れることが大切だが、ノミがいると分かったら、すぐに掃除を、徹底的に行おう。掃除機のフィルターは必ず捨てること。
  • 人間がノミに刺された場合も、皮膚科で薬をもらう方がベター。普通の虫刺されよりかゆみが強い場合は、ノミを疑おう。

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