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猫のQ&A【問題行動編】|急にスイッチが入る、前触れのない行動は野生本能の名残?

猫の問題行動

猫と暮らしていると、ついさっきまでご機嫌だったのにいきなり態度が変わって攻撃的になったりすることがあります。まるでスイッチがついているかのような猫の行動には、野生時代の本能が影響しているのかも・・・。今回はそんな急に態度を変える猫の行動についての悩みをいくつかご紹介します。

猫が何の前触れもなく噛む、ひっかく

Q:さっきまでご機嫌で大人しかったかと思ったら、急に手を嚙んだり、ひっかいてきたり。時には本気嚙みをしてくるので困っています。

猫が突然嚙んだりひっかいたりするのには、何かしらのきっかけが関係しています。上手に気持ちを逸らして、大きな傷に発展するリスクを減らしましょう。

A1:「もういいよ」「もっと遊んで」の合図かも

なでなでしているときに急に嚙んだりひっかいたりしてきたときは、猫から何らかのサインが送られている可能性があります。例えば、耳を横に向けてピンと立て、瞳孔が開いた状態の時は、触るのをストップした方が無難です。この表情は「デビルフェイス」と呼ばれます。触っているときにこの表情をした場合は「もう十分、もういいよ」「触るの下手だなぁ・・・」という気持ちを表していると言われています。

反対に耳を前に向けて目を半開きにしているときは、気持ちがいい証拠。猫をなでるときはご機嫌かそうでないか見極めましょう。そして、あまり長時間触らないことがポイントです。

A2:人間の「手」を「おもちゃ」と思っているのかも

猫は学習能力を持っているので、嫌なことを避けるために攻撃することもあります。その攻撃がうまくいったら、次からまた同じ行動を取るようになります。そのため、触られて嫌だと感じたとき、猫パンチをして撃退することができるとわかると次からまた同じ行動を取ることが多いのです。

さらにこれがエスカレートすると、人間の「手」を嚙むことを「楽しい」と思ってしまう猫もいます。これは、本来であれば他の兄弟と遊ぶ中で「嚙まれたら痛い」ことを学習するところ、一匹で育てられたのでそれを経験できなかった猫に多く見られます。人間を「おもちゃ」と認識すると攻撃を仕掛けてきやすくなるので、子猫のうちから遊ぶのは必ず猫用おもちゃを使うようにしましょう。

A3:仰向けになったら要注意

小心者だったり、臆病な性格の猫に多くみられるのが「怖い」という気持ちから攻撃的になるケースです。怖い、逃げたくても逃げられない、というときに、開き直って威嚇し始めるようなイメージです。特に仰向けになってお腹を見せたときは要注意。犬であれば「服従」のポーズですが、猫の場合はいつでも攻撃されたら抱え込んで「反撃準備OK」のサインなのです。

この行動は初めて見るものや私たちの急な動き、大きな物音に反応して起こすことがあります。それ以外にも、触り方が気に入らなくて引き起こす場合もあります。通常は仰向けになる前に毛を逆立てたり、シャーッという威嚇など前触れとなる行動があります。その行動が見られたら、気づかないふりをしたり、触るのをやめたりするなどの対応を取りましょう。

A4:病気のサインかも

猫は我慢強い性格で、あまり自分の体調が悪いことをアピールしてくることはありません。ただ、甲状腺などの病気にかかっていると、攻撃的になることがあります。病気以外でも痛みを我慢している可能性があります。ただ怒っているのか、それともどこか体に異常があるからなのかというのは、日ごろから猫を観察したり、健康チェックしておくことで見極めやすくなります。

A5:適度な距離感も大切

常に飼い主に寄り添っているというよりは、自分のペースも大切にしたい猫。振り回されるこちらとしては大変ですが、触るときは猫が気持ちよさそうにしているか、嫌がっているか気持ちを読み取るよう心がけましょう。お互い適度な距離感を持って接することで上手なお付き合いができるはずです。

もし急に猫が攻撃的な態度に変わったときは、相手にしないこともポイントです。遊んでいる途中で攻撃してきたときは中断するようにします。落ち着いてから遊ぶのを再開したり、コミュニケーションを取るようにしましょう。そうすることで猫も「大人しくしていると構ってもらえる」と理解してくれるようになります。

前触れのない猫の攻撃

Q:とてもやんちゃなうちの猫。予想もしないタイミングで飛びかかってくることもあるので、ドキッとします。

こちらが意識していないときに、いきなり飛びかかってきたりするのが猫の困った行動の一つです。一見予測不可能に思える行動ですが、実はちゃんとした理由や、それに伴う前触れがあるのです。

A1:猫の本能を刺激してしまったのかも

もし袋などをガサガサ触っているときに飛びかかってきたら、それは猫の持つ狩猟本能をくすぐってしまったのかもしれません。猫は狩りをしてきた動物なので、「獲物」を見つけると条件反射的に反応してしまうことがあります。忍び足で近づいてきたり、上体を低くしてしっぽを揺らしはじめたらご注意を。

A2:ストレスの表れという可能性も

特に触ったり、びっくりさせるような行動を取っていないのに、なぜかいきなり攻撃されることもあります。これはもしかしたら猫に何らかのストレスや欲求不満がたまっているサインかもしれません。例えば、窓の外に見知らぬ猫を見つけたりすると、一気にストレスがたまったり、攻撃的になったりします。そして、外にいる猫を攻撃出来ない分、飼い主に対して嚙みついたり、ひっかいたりするといった行動が見られます。

この場合は、カーテンを引いて窓の外を見えないように工夫したり、その猫を追い払うことで解決することができます。それ以外にも、特定の音やニオイに反応することがあります。特に前触れなく攻撃してきたときは、ストレスの原因となるものを見つけ、取り除いてあげることが大切です。

A3:攻撃されたら上手に気を逸らすのがポイント

前触れなく猫が嚙んだりひっかいたりと攻撃してきたときは、おもちゃなどを使って攻撃対象を変えることが、大きなケガをしないポイントです。また、飛びかかってくる前に大きな音を出してびっくりさせるというのも効果的です。

猫がいきなりぶつかってくる

Q:ときどき、何の前触れもなくぶつかってくることがあります。これってどういう気持ちなのでしょうか?

これも猫の不可思議な行動の一つです。スーッと近寄ってきたかと思えばドーンとぶつかってきたり、すりすりしたり・・・実はこれ、猫なりの不器用な愛情表現なのです。

A1:「私のもの!」とマーキング

人の手や足に体を軽くぶつけてきたりするのは、猫にとってはマーキングと同様の意味があります。ぶつかるのと同時に、アゴやほっぺたをこすりつけてくることもあります。こうして自分の縄張りの中にいる人にニオイをつけることで「私のもの!」と主張しているのです。

例えば、飼い主が帰宅したときにマーキング行動をとることが多くあります。これは、外のニオイをつけて帰ってきた飼い主に、自分のニオイをつけて安心したい気持ちの表れなのだとか・・・時にはカバンにマーキングをする猫もいます。猫にとっては親しみを込めた表現方法なので、なでてあげたりして応えてあげるとベターです。

A2:「ご飯がほしいよ~!」「遊んで!」のサイン

台所に立っているとき、ソファに座っているとき足にスリスリスリ・・・こんなときは、ご飯がほしかったり構ってほしいサインの場合があります。試しにちょっと足をよけてみたり、移動してみてください。ご機嫌なときはきっと、それでもスリスリしてくるはずです。こんなときは、ぜひしっぽにも注目してみてください。ピーンとまっすぐ立てているなら間違いなくご機嫌な証拠です。

A3:できるだけスキンシップを

気まぐれな猫が自分からすり寄ってきてくれるときは、スキンシップをするチャンス。できるだけコミュニケーションを取ってあげましょう。ただタイミングによっては、こちらの方が「えっ、今?ちょっと待って~」という場合もありますよね。恐らく多少何度か拒否しても、猫の気が向けばまためげずにスリスリしてくれるはずです。とはいえあくまで猫の気が向いたタイミングになるので・・・滅多に触らせてくれない猫ちゃんだと、自分から来てくれるタイミングというのは結構貴重な瞬間かもしれません。

また、スキンシップも猫のご機嫌がいつ変わるか分からないので注意しましょう。ノドをゴロゴロしてくれるときはたいていご機嫌ですが、まれに痛みや苦痛を訴えている場合もあります。また、お腹を見せてうっとりしているような様子でも、触ろうとしたら急に嚙みついてきたりすることも。急に機嫌が変わるのは猫の性格と理解をして、上手に付き合っていきましょう。

突然の問題行動には猫なりの意味がある

適度な距離感を保ちつつチャンスを活かそう

猫の行動は突拍子もないようでいて、実はちゃんと意味があるのです。猫の気分に合わせて見極めるのは大変ですが、そのときの状況から猫の気持ちを推測してみましょう。

  • 触れ合っている途中、急に嚙みついたりしてきたときは、「もう飽きた」と伝えてきているのかも。一旦触るのをやめて様子を見てみよう。耳の向きと目の様子にも注目を。
  • 遊ぶときは必ずおもちゃを使おう。もし威嚇してきたり、仰向けになったら要注意。
  • 猫が急に態度を変えても動じないことが大切。攻撃的な態度を見せても無視したり、遊んでいるときは中断すると効果的です。
  • 猫は動くもの、音のするものが大好き。突然飛びかかられたときは、猫の狩猟本能をくすぐる何かをしてしまったのかも。あるいは他に何かストレスを感じた可能性があります。びっくりさせたり、上手に気をそらすことが大切。
  • ぶつかってきたり、スリスリしてきたときは猫なりのスキンシップ。触れ合う絶好のタイミングなので、できるだけ構ってあげましょう。

猫の突然の行動や気持ちの変化には、驚かされることも多くありますが、慣れるとそれすらかわいく思えてくるものです。ただ、猫の気分に振り回されるだけではなく、猫が威嚇しても動じない態度を見せたり放っておくなど、こちらの方がツンツンした態度をとることも大切です。このようにして、上手に猫と付き合っていきましょう。

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