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犬とともに生きるということ~ペットを飼う前に必要な心構え

犬を飼う心構え

今、犬を飼いたいと思う方にとって、その理由とは何でしょうか。もし、「かわいい」という理由だけで飼うことを決めようとしている場合は、ちょっと一度立ち止まってみてください。犬を飼うことは、新しい家族が増えるということです。そのため、そこには当然、責任が生まれます。犬を飼う前に注意したいこと、理解しておきたい心構えをまとめてみました。

「かわいい」だけで犬を飼うことは難しい

イメージと現実にはギャップがあるかも

犬を飼いたいと思う人の中には、「かわいいから」という理由だけで飼い始める人もいます。しかし、実際に飼い出してみると、その気持ちだけでは済まないことがたくさんあります。毎日のご飯の用意やトイレの世話、散歩、しつけもしなければなりません。世話が面倒くさくなったとしても、途中で放り出すことはもちろんできません。そうならないためにも、まずは、次のポイントを確認しておきましょう。

なぜ飼いたいか、冷静になって理由を言えるか

道ですれ違う犬や、お友達のおうちの犬、あるいはテレビや本の中など、かわいい犬を見かけることがたくさんあります。しかし、実際に飼うかどうか迷ったときは、まず冷静になりましょう。そして、どうして飼いたいのか、自分の中でもう一度、きちんとした理由があるのかどうか確認をしてみてください。

一時の勢いならクールダウンを

犬を飼い出す理由として、次のようなことを考えた人は、一度クールダウンする必要があります。

  • ペットショップで見た犬がとてもかわいかったのでひとめぼれをしてしまった
  • お友達がみんな飼っている、あるいは大好きな芸能人が飼っている
  • 周囲で○○犬を飼うのが流行っている

いかがでしたか。恐らく犬を飼おうとする人は、犬が本当に好きな方だとは思いますが、もしちょっとでも当てはまるかもと思ったら、もう一度考え直してみてください。人の真似や流行に影響されているだけでは、犬のお世話を続けることは困難です。

大きくなると面影がなくなる場合もある

人間でも小さな子どもがかわいく見えるように、犬も小さいうちはかわいらしく見えることがあります。とはいえ、どんな動物だって大人になります。特に犬は、1年も経てば立派な成犬になるため、子犬のときとは全く違う顔つきになることや、犬種によっては面影がなくなる場合もあります。

もし、子犬のときのイメージのまま成犬になると思っている方がいらっしゃれば、一般的にどういった成長を遂げるのか、一度調べてみることをおすすめします。また、合わせてその犬の性格や特徴などについても知っておいた方がベターです。

「新しい家族」が増えて「ともに生きる」という意識を持つ

家に来た時から「責任」が生まれる

犬は「新しい家族」と同じです。犬を飼い始めると同時に、私たちには面倒を見る「責任」が生まれるため、日々様子を見て、健康管理を行う必要があります。そのために、忍耐力や犬についての知識を持っておくことが大切です。

言葉が通じない難しさを感じることもある

当然ながら、犬は人間の言葉を話せません。ですが、理解することはできます。言葉を理解してもらうために子犬の頃からしつけをします。トイレやご飯、散歩のマナーなど、教えることはたくさんあります。他の人に迷惑をかけないよう、しつけることはとても大切なことなのです。一度で分かってくれる賢い子もいれば、何度も何度も失敗する子もいますが、どんな子でも自分たちの家族と思い、根気よく教えられるかどうかが大事です。

また、大人になり、年を取ってからは目が見えなくなったり、介護が必要になるかもしれません。万が一、介護が必要になった時でも、きちんと面倒を見られるかどうかよく考えてみましょう。いつかは訪れる別れのときまで、犬は私たちの家族なのです。

意外とお金がかかることを知っておこう

犬を飼うことは、意外と必要な費用が発生するものです。例えば、年に一回のワクチン接種のほか、病気になったときの治療費や薬代、あるいは子どもを望まない場合の去勢・避妊手術代など、ほとんどの場合は保険が利かないので、予想以上に高額になる場合があります。それ以外にも、毎日のご飯代やおもちゃや散歩セット、お手入れ代など、日常的にかかる出費はたくさんあります。

犬にとって「毒」になるものを知っておこう

せっかく迎え入れたなら、なるべく元気で長生きしてほしいですよね。そのためには、犬に関する知識も必要です。犬にとってどんな食事が健康にいいのか、反対に食べさせてはいけない毒になるようなものは何かなど、基礎的な知識を勉強しておきましょう。さらに、犬種の特徴によって、散歩の時間や方法など工夫した方がいいこともあるので、飼う前に調べておいた方が安心です。

犬を飼う前に家族で話し合っておくこと

誰か一人に負担がかからないように

一人暮らしの人なら、自分自身がしっかりしていれば問題ありませんが、家族がいるとなると話は別です。犬を飼うとなれば、家族全員の協力が不可欠です。そのため、家族全員が犬を飼うことに賛成し、迎え入れる準備をする必要があります。家族で協力し合わなければ、トラブルが起きたり、誰か一人に負担がかかってしまいます。その上で次のポイントを押さえて、意識の共有を図りましょう。

家族の中に犬アレルギーの人はいないか

家族全員が犬を飼うことに賛成かどうか、ということと同時に、犬アレルギーの人がいないか確認しましょう。どんなに好きでも、アレルギーがあればどうしようもありません。

犬を飼える環境かどうか

今住んでいるところが、犬を飼ってもいい環境かどうかを確認しましょう。マンションやアパートによっては、ペット禁止ということもあります。また、日中家族全員が留守、という場合は、ご近所迷惑にならないかどうかも考える必要があります。犬は群れで生活するので、できれば家にいられる人が一人でもいた方が安心です。

さらに、転勤の可能性がある人も注意が必要です。引越し先で犬が飼えなくなる環境が起こりそうであれば、もう一度どうするかよく考えてみましょう。問題がない場合でも、犬を迎え入れるまでに、ベッドやトイレなど、しっかり準備をしておくことが大事です。

毎日散歩に行けるか

特に大型犬の場合は、体が大きい分、1日2回の散歩は必須です。運動量も多いので、飼い主にも体力が必要です。小型犬でも、真夏などの暑い日を除いて1日1回は散歩に行くのが望ましいでしょう。食事と同じように、そうした日々のお世話をみんなで協力し合うことが大切です。

犬を飼うことは命を預かる責任が生まれること

家族みんなが同じ意識を共有しておくことが大切

犬はおもちゃではなく、命のある動物です。言葉を話すことはできませんが、迎え入れるということは、「新しい家族」と暮らすことと同じです。そのため、最後まで面倒を見るという責任を持たなければなりません。最近は、犬を飼うことが一般的になっており、飼おうと思えばいつでも飼い始めることができます。

しかし、飼い始めれば、毎日のご飯、散歩、しつけとやらなければならないことがたくさんあります。面倒を見るためのお金も必要です。そして、こちらの都合で「今日は疲れているからやらない」というわけにはいきません。もちろん、「飽きたからもういいや」なんて手放すこともできません。

残念なことに、人間の都合により捨てられたり、急な引越しなどの理由で手放される犬たちがたくさんいます。引き取り手が見つかればいいですが、そうでない場合は、最悪の殺処分となるケースもあります。法律でも犬を飼う人に対し責任や義務は定められていますが、かなしい最期を迎えるケースは後を絶ちません。

犬を飼うことは、簡単なことではありません。年老いて、もし介護が必要になったとしても、迎えたからには家族です。ちゃんと最後まで面倒を見ることができるかどうか、その心構えを、もう一度飼う前に見直してみてください。

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